九月

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店先の提灯草に蛍来よ

インターネット生の言葉は月に置く

生前の話などして盆の月

木犀の角を曲がれば吾が家の灯

茎高く花屋の奥の女郎花

藁ボッチもたれて話す距離が佳い

目の端に雲泳ぎいる彼岸入(鰯雲

名月を二十畳間へといざなへり

大羽一枚拾ひ落葉の上に置く

女郎蜘蛛囲ことはり無しに庭で猟

香保里

 

吾れのボケ如何なものかと悩む朝

日々に倦み旅に出たきとコロナ鬱

淋しいな男二人の川キャンプ

ひでみ

 

マスクして検温コロナ残暑なり

秋涼しやっと一息深呼吸

墓参り銀杏黄葉踏みしめて

美紗

 

秋祭り担ぎ手の胸に竜頭あり

面河渓一枚羽織る夏の朝

梅津寺ストローハットと云う帽子

面々々日毎の破竹夏稽古

青斑