2023-10-14 十月 巡礼の焼きおにぎりを霧の中 秋夕焼ビル街のマラソンの流れ コロナ過や袋の中の祭笛 入道雲端からちぎる秋の風 寝転びて蒼空の蒼と宇宙飛行士 パンの耳子雀と分け啄木忌 當の月前をよぎるは雁の列 香保里 竿になり鉤になり中には鳴かぬものも居て 美紗 雁渡るあの先頭はリーダーか ひでみ 秋深し茨垣どもも雨読して 睦月二日キンカン頭の運命哉 秋熱し低頭陛下の文語体 熱田津の夏の空から九百屯 益荒男が入道雲向け飛び立てり 夏草や敗れし軛外さねば 嘴を挟んで小雀(こがら)熱り立つ 青斑